本ブログを読んでくださっている方の健康にコミットするために、
基本的な健康知識をお伝えします!
まず、統計的に長生きするためには、体重に注目してみましょう~。
1. 体重を管理する意義
色々な事情で体重を管理したい方がいます。
見た目を美しくするボディーメイクは、一番の理由かもしれません。
しかし、私は、ボディーメイクよりも”健康”のために、
体重を管理することを唱えます。
健康がゆえに、内側から生じるパワーが美しい。と考えるからです。
ここから、健康のために”体重の管理”を考えていきます。
体重の管理は、間接的にBMIの管理となります。
健康とBMIの関連性が高く、長生きにつながることが公に認められています。
BMIは肥満度を表す体格指数
BMI = 体重kg ÷ (身長m)2 で求められる。
統計解析によって、総死亡率が最も低かったBMIが求められ、
それを目標値とするように、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」で報告されています。
BMIを構成するパラメータの内、コントロールが可能なのは、
年齢でも身長でもなく、体重です。
だから、健康には、体重の管理が重要なってきます。
このロジックを理解しておきましょう。
そして、体重の目標値は、BMIが21.5~24.9に収まるようになる値!!
自分の目標体重値を計算してみてください。
私の場合・・・30代で身長172cmなので、
21.5~24.9×(1.72×1.72)≒ 63.6~73.7
およそ10kgも幅のある体重範囲が算出されました。
これを逸脱するのは、よっぽどというわけです。いますぐ改善しよう^^;
2. 身体のエネルギー収支を考えよう
体重の管理には、
身体のエネルギー(カロリー)収支を考えることが効果的です。
エネルギー収支とは、エネルギーの摂取量と消費量を比較してみること。
生命活動するのに、私たちはエネルギーを必要とします。
一方で、必要以上に摂取したエネルギーは身体に蓄えられます(脂肪などとして)。
自分のエネルギー収支がわかれば、
目標体重に向けて、
食べる量や運動量をどれくらい変化させればよいか
具体的な数値として把握することができます。
体重を減らしたい場合なら、
「エネルギーの消費量」を「エネルギーの摂取量」よりも多くすればよい、という話です。
それでは、次にエネルギー収支を求める方法を説明していきます!
3. 推定エネルギー必要量を計算する
まずは、自分の身体のエネルギー消費量を考えます。
便宜的に、消費が進むと生命活動停止となるため、供給しなくてはならないエネルギー量(エネルギー必要量)と言われます。
ここで推定と頭につける理由は、
どんなに大規模なデータを統計解析し、導出された計算式でも、個人の生活を完全にコントロールすることはできず、必ず個人差が生じます。
なので、求められるエネルギー必要量は、あくまで推定値となるのです。
身体のエネルギー消費量(必要量)を考えるにあたって、
1日24時間の総エネルギー消費量は、次のように構成されると言われています。
基礎代謝量(約60%)+身体活動量(約30%)+食事誘発性熱産生(約10%)
参考:e-ヘルスネット
それぞれ計算していきましょう。
3-1. 基礎代謝量
心身ともに安静な状態の時に生命維持のために消費される必要最小限のエネルギー代謝量。
要するに、何もしなくとも、生きてるだけで消費されるエネルギーです。
これはいろいろな測定方法が存在します。
こちらのサイトで、有名な7つの方法で計算できます。
●厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)」
●国立スポーツ科学センター
●ハリス・ベネディクト
●ハリス・ベネディクト(日本人向け簡易版)
●国立健康・栄養研究所
●Schofield
●FAO/WHO/UNU
これらは性別・年齢・身長・体重から計算するものです。
基礎代謝量は、脂肪量や筋肉量に大きく左右されるため、これらの計算式で正確な値を出すことは難しいです。
(また、現代の日本人の生活様式で計算されたものでないものもあります)
厚生労働省からも計算方法を唱えていますが、
平均的な体格・体質の場合で、導出された計算式であり、全ての人に当てはまらないと言われています。
ただし、この計算式の中でも、より正確に基礎代謝量を求められるものとして、
国立健康・栄養研究所の方法が有効であると言われています。
なので、年齢・性別・身長・体重しか情報がない方は、
国立健康・栄養研究所の方法で計算することをおすすめします。
体脂肪率や筋肉量を測定できる体組成計をお持ちの方は、それで計算される基礎代謝量を信用してよいと思います。
実際に私が測定して比較してみたところ、
体組成計で測定した基礎代謝量と、国立健康・栄養研究所の方法で算出した基礎代謝量が最も近い値となりました。
体組成計(ELECOM社製品HCS-WFS01)と国立健康・栄養研究所による計算値↓
3-2. 身体活動量
身体活動量は、身体活動による代謝量を指します。
まず、身体活動量は、厳密に測定するのは難しいので、あくまで計算できるのは参考値という認識をしましょう。
その理由は、
①個人の体質によって変わる
②活動をすべて計算するのは困難
だからです
では、その参考値の計算方法を紹介します。
1.全ての活動に対して、活動量(メッツ)を計算する
これは正確さはあるかもしれませんが、1日の身体活動量を計算するには大変な苦労が必要となります。
研究でもない限り、やる意味はあまりないかもしれません。
どうしても厳密に計算したい方や、個別にある活動の消費エネルギー量を示したい方は、このメッツ計算を使うとよいです。
国立健康・栄養研究所サイトの
改訂版「身体活動のメッツ(METs)表」と
改訂版「身体活動のメッツ表」に対応した体重別エネルギー消費量の早見表を参考に、
活動量が計算できます。
結局は、個人の体質などが考慮された表ではないので、あくまで参考値です。
では、ここからは、
身体活動量、さらには総エネルギー消費量(=推定エネルギー必要量)を、
ざっくり簡単に計算する方法が挙げていきます。
(個人でざっくり目安を試算するのに実用的です)
2. 総エネルギー消費量の割合から計算する
基礎代謝量が総エネルギー消費量の60%と言われているので、
その割合比率から、総エネルギー消費量を求め、
そして、その30%が身体活動量として、計算する方法です。
例えば、私の場合
基礎代謝量が1,524kcalなので、
1524÷60%=2540
2,540kcalが1日の総エネルギー消費量として計算されます。
そして、身体活動量は、
2540×30%=762 762kcalです。
この身体活動量(代謝量)は、どの程度の活動になるか、
メッツによる活動量で換算すると、
体重66.8kgの人が、
「いろいろな家事を同時にこなす:楽な労力」を5時間(1.8メッツ×5)
「座って静かにテレビを見る」を8時間(0.3メッツ×8)
するのと同等になります。
66.8×(9+2.4)=761.52 約762kcalとなります。
家事以外はくつろぐという、インドアの休日に相当する活動量なのです。
平日はこういうわけにもいきませんので、
割合30%で計算される身体活動量は、低く見積もられると思われます。
そこで、
それぞれの活動量を考慮でき、ざっくり見積もれる計算方法は、次のものです。
3.「日本人の食事摂取基準」の活動レベルを掛ける
※「日本人の食事摂取基準」は、平均的な体重、体質を基に求められた計算式
それは、求めた基礎代謝量に対して、活動レベルの係数を掛けるだけです。
活動レベルは表6で判定し、欠ける係数は表8より決定されます。
私の場合だと、
30代で基礎代謝量が1524kcal。
システマやダンスなどの練習(強度が3くらいを計2時間程度)を毎日やっているので、
活動レベルはⅡと判定し、係数は1.75となります。
なお、この方法は、推定エネルギー必要量が求まるので、
この係数の1は基礎代謝量、
0.75が「基礎代謝量以外のエネルギー量」ということになります。
よって、
1524×1.75=2667
2,667kcalが推定エネルギー必要量(=総エネルギー消費量)です。
単にエネルギーの割合で計算したもの(2,540kcal)より、少しだけ大きな値になります。
こちらのほうが、そこまでインドア派でない私にとって、正確そうです^^
したがって、身体活動量を含む、基礎代謝量以外のエネルギー量を推定するならば、この方法がおすすめです。
3-3. 食事誘発性熱産生
食事をした後、安静にしていても代謝量が増大すること。
体内に吸収された栄養素が分解され、その一部が体熱となって消費されます。
これを求める方法も意義も特にはありませんが、
総エネルギー消費量の10%と言われていることから、求めることができます。
私の場合、
前項で総エネルギー消費量(推定エネルギー必要量)は、2,667kcalと求めたので、
2667×10%=266.7
266.7kcalということがわかります。
ちなみに、この食事誘発性熱産生を高める秘訣というのもあるようです。
交感神経を刺激するもの、体温を高めるもの、たんぱく質を多くとる、朝食である、よく噛んで食べる・・・などなど
冷え性の方には、食事で身体をぽかぽかさせる方法として、参考になるかもしれませんね。
(その後、体温が下がり、睡魔に襲われるかもしれませんが^^;)
4. まとめ
本記事をまとめると、こうなります。
そして、BMIは体重によって管理できる。
"エネルギー摂取量 vs エネルギー消費量(≒必要量)"
<おすすめの推定エネルギー必要量の計算方法>
基礎代謝量:国立健康・栄養研究所の計算式 or 体組成計を使用
推定エネルギー必要量:基礎代謝量に対して、活動レベルの係数を掛ける
*日本人の食事摂取基準(2020年版)参照
<体重のコントロール>
計算されるエネルギー必要量はあくまで推定値。
まずは目安として、食事によるエネルギー摂取量を管理する。
体重の変動をみながら、活動量を調整していくのがベター。
最後の方に述べていますが、
計算されるエネルギー必要量は、個人差が生じるので、あくまで推定値です。
はじめは、その推定値を目安として、
摂取するエネルギー(つまりカロリー)に気を使えるようになれれば、良いでしょう。
その後、体重をみながら、活動量を増やす。
無理そうであれば、摂取量を減らす。
というように調整し、理想的な体重(→BMI)を目指しましょう^^
そして、もしあなたが健康を目指して、大きく生活を変える必要があるならば、早期に体組成計を購入するのがよいでしょう。
BMIは寿命に相関関係があるのは確かですが、
筋肉量や骨量が理想的な値をキープされているかが、
健康寿命(健やかに生活できる年齢)=幸福度につながるからです。
BMI以外に、健康のために注目したいパラメータがあれば、今後紹介していきます。
元健康食品の開発者である私が、1つ自信をもって言えることは、
栄養バランスのとれた食事をし、軽度な運動をし続けること。
これが、健康寿命の秘訣です。
普段の生活習慣を、無理なく健康な方向へもっていきたいならば、
軽度な運動として、システマをおすすめします!
身体へのあらゆるストレス(負荷)を削ぎ落とし、パワフルな精神と身体、感性を磨くことができます。
システマが理にかなった健康法であることは、他のヘルスケア記事をご参考いただければ、わかってもらえると思います。
巷では、時代とともにいろいろな健康法がささやかれていますが、
結局、システマでカバーされていることばかりです(温故知新です)。
ブームに乗っかって、それらを部分的に試しても、健康効果は蓄積しません。
体系化されたシステム、心身の扱い方を身につけることが重要なのです。
ご興味のある方は、ぜひ最寄りのシステマに足を運んでみてください。
納得いかなければ、私に言うてください^^;
それでは。